【感想】「カメラを止めるな!」が想像以上に素晴らしかった話

カメラを止めるな 映画

はじめに

昨日は月初だったので、ファーストデー割引があると思い映画を観に行きました。何を観に行こうかと考えた際にふとよぎったのが今話題になっている「カメラを止めるな!」でした。「ゾンビ映画だよね?」程度の事前情報で観に行ったこともあり、良い意味で期待を裏切られ、話題になっていることがわかると同時に非常に満足度も高い作品でした。

この記事では作品の感想や印象に残っているシーンについて書いていきます。ネタバレをしながら書くので作品を観たことがあり、他者の感想が気になる人が読む記事になるのではないかと思っています。未観賞の方は画面酔いに注意しつつぜひ観賞してみてください。私は観賞中少し画面酔いしてしまいました。

それでは感想を綴っていきたいと思います。

以下本記事では作品の根幹にかかわるネタバレが多々あるので、未鑑賞でネタバレを嫌う方は読まないようにしてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

脚本と構成の妙

一言で言ってしまえば話の作りが非常にうまかったと思います。前半のゾンビドラマパートでなんとなく鑑賞者が感じていた違和感を後半の製作者目線のパートで生放送であったことなど種明かしをしつつ、笑いに持っていく。この構成で勝負ありでした。

私は事前情報がない状態で観たので序盤は失礼ながら「B級映画とはこういう作品のことを言うのか?」と感じてしまい、ゾンビドラマのパートが終わった時点で「まさかもう終わりなの?」と思ってしまいました。まんまと上田監督の掌の上で転がされていたわけです。

後半は違和感を感じる間や繰り返し、カメラワークの謎に加えて監督の本音が混じった怒りの原因がわかり、ただただ爆笑の連続でした。私は推理小説が好きなのですが、謎がきれいに解けた爽快感に通じるものも感じることができました。

しかも、このような構成になっているからこそ何度も観たくなる作品に仕上がるという副次的な効果が生まれているように感じます。ここまで狙って製作したのであるとすれば、上田監督恐るべしと言わざるをえません。

緊張と緩和

結局なぜこの作品が面白いのかといえば、有名な「緊張と緩和」の一言に尽きると思います。

前半のゾンビドラマのパートは緊張であり、後半の種明かしパートは緩和です。ゾンビドラマという緊張感がありスリリングなように見えていたものが、別の目線から見ると非常に滑稽に映るわけです(もちろん実際に生放送をしている当事者達は必死なわけですが)。

作品全体を通して、観客の感情のコントロールが上手い作品だったと思います。ただただ繰り返しになってしまいますが、上田監督恐るべしです。

おわりに

できることならば記憶を消してもう一度観たい作品であり、話題になっているのが良くわかました。次回作はハードルが上がってしまい大変でしょうが、上田監督の今後の活躍を祈るばかりです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

コメント

  1. […] 記事に書いたように、この映画を観た時には「話題になっているから観てみるかな~」ぐらいの感覚だったのですが、むしろレビューなどで余計な先入観を持たずにほぼまっさらな状態 […]