【感想】発想の勝利~さらば青春の光 単独公演『大三元』~

大三元 お笑い

先日お笑いコンビ「さらば青春の光」の単独ライブ『大三元』に行ってきました。お笑いのライブ自体には何度か足を運んだことはあるのですが、ブログを書き始めるようになってからは初めてです。

今回は感想として、ライブで披露されたネタ8本の感想とそれ以外によい意味で気になった点を1点書いていきます。なお、ネタの名前も劇場では表示されていましたが、メモはとっていないので、ネタの名前はところどころ正式名称ではありません。

お笑いの場合、どこまでを話すとネタバレになってしまうのかわからない部分がありますが、一応今回の記事はネタバレありということで、ライブに行く予定のある方はライブに行った後に読んでいただけますと幸いです。

それでは感想を綴っていきたいと思います。

以下本記事ではネタバレとなってしまっている記載が含まれている可能性があるので、ご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大三元

大三元とは麻雀の役で最も得点が高い役満と呼ばれるカテゴリーの内の1つです。

今回の単独ライブのタイトルにもなっているこのネタですが、麻雀に関連して雀荘が舞台のネタとなっています。

登場人物としては父親と息子で、父親は雀荘に入り浸り三日三晩と家にも帰ってこないという状況にあきれた息子が連れ戻しに来るというところから話は始まります。

いかにも麻雀中毒のような言動をする父親なのですが、息子から「お金を1円もかけずになんでそんなに熱中しているのか?」というツッコミが入ります。

金銭のやり取りは一切していないのに、麻雀にどハマりしている父親という設定が明かされてからは、見える景色が変わり、父親の言動が非常に滑稽でした。

怒呆

このネタの登場人物は会社の上司と部下。部下を怒ろうとする上司に対して、部下はあまりにもしょうもない言い訳を口にします。それに呆れる上司ですが、そこで部下はガッツポーズ。

その態度をさらに追及する上司ですが、そこで部下が自らのことを人を呆れさせる能力者だと言い放ちます。曰く怒られることが苦手な部下は怒りを通り越して呆れさせる能力を身に付けたのだと胸を張ります。

そこから部下はだんだんと上司から怒りの感情を消し、呆れるように洗脳していくのですが、その過程や様子がおもしろいネタでした。

NHK

このネタの登場人物は甲子園で大活躍したスター選手とスカウトマンです。

スター選手に対して、熱心に語りかけるスカウトマン。始めはプロ野球のスカウトかと思ってみていましたが、どうやら違う雲行き。なんのスカウトかと思いきや、NHKの料金徴収のスカウトだということが、スカウトマンの口から明かされます。

なぜ、甲子園のスター選手をスカウトするかというロジックですが、このスカウトマン曰く

スター選手が自宅を訪ねる

「あのスター選手がなんで自宅に?」と訪問された人はつい開けてしまう

「甲子園見たよ」といった旨の言葉を引き出す

「では、料金を払ってください」と料金を徴収する

という理屈だそう。

この時点で私は爆笑だったわけですが、さらにスカウトマンの口からスター選手のライバルだった選手は既に契約を決めたことを明かされます。

そして、もしスター選手が契約した場合、スター選手は北から、ライバルは南から徴収を始め、北と南から日本中の家庭から徴収する計画であることを壮大に語ります。

このスケールの大きくて小さい構想には笑わずにはいられませんでした。

 

サラリーマン川柳

このネタはサラリーマン川柳のベストオブベストを決定し、その授賞式での一幕という設定のネタです。

1つめの受賞作品の作者がニートであることが判明し、微妙な空気になりますが、それ以降の受賞者もペンネームは違うものの同じニートによる作品という展開となります。

非常に膨大な応募総数のうちの3分の1をそのニートが書いていたという事実が明かされたときはつい笑ってしまいました。

パン屋

閉店を迎えたパン屋さんの店主と閉店間際に現れた謎の男によって話が展開するネタですが、この男は閉店後の建物を次に使うオーナーさんであることが明かされます。

さらに、この男が次に開店するお店が大人のお店であるという事実が告げられます。

後は終始下ネタで突っ走るネタでした。下ネタに対する抵抗感で賛否が分かれるネタだと思いますが、会場は結構ウケていました。

定年デカ

登場人物は刑事の上司と部下。

冷静で仕事の鬼と呼ばれた上司が定年退職の日を迎え、残りあと数時間という状況となり、彼の落ち着きがなくなってきます。

まだ業務中にも関わらず、これまでのキャラが崩壊しながらも大喜びする様子が滑稽なネタでした。

終電逃させ屋

このネタは終電に遅れそうな男が急に始まった喧嘩に見入ってしまい、終電を逃してしまうところから始まります。

終電を逃した男が途方に暮れていると先ほど喧嘩をしていた男が再度現れ、また喧嘩をしかも同じ内容で始めます。

不思議に思った終電を逃した男が喧嘩をしていた男たちを問い詰めると、その男たちは終電逃させ屋であることが判明します。

そして駅周辺のタクシー運転手やカラオケ店とグルになり、終電を逃させて斡旋し、その代金を一部受け取るというビジネスモデルが説明されます。

その事実に終電を逃した男が怒りますが、その怒りを上手く喧嘩の材料に使われてしまいます。喧嘩を始めてしまった終電を逃した男が周りの見物客に「終電を逃すから見てないで帰れ」と叫ぶ様子が非常に面白かったですし、全体を通してもよくできたネタだったと思います。

ネタのアリバイ

このネタの登場人物は芸人と父親が容疑者となってしまっている息子です。

芸人が滑らない話を披露するのですが、その話の中で登場するタクシー運転手が捕まり容疑者となってしまいます。そのタクシー運転手の息子が父親の無実を証明するために、芸人の披露した滑らない話の嘘を暴いていくという構成です。

サスペンス的なエッセンスが含まれていて、中々巧みなネタでした。

主題歌

ネタに関する感想は以上ですが、もう1つ良い意味で印象に残ったのが、主題歌です。

開演、終演時に流れる主題歌ですが、なんと作詞作曲があのゲスの極み乙女の川谷絵音さんという豪華さ。

キャッチ―さが秀逸で繰り返される「大三元ららららーらららー」というフレーズが頭に残ってしまいましたし、かっこいい曲に仕上がっていました。

おわりに

こうして振り返ってみてもある程度の概要が書けるぐらい印象的なネタばかりでしたし、特にNHKや終電逃させ屋のネタなどは発想が素晴らしいなぁと思わされました。実際の講演時間に対して体感時間もあっという間で非常に満足できました。機会があればまた足を運ぼうと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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