概要
この本は現サイバーエージェント代表取締役の藤田晋さんが書かれた自叙伝で、藤田さんの生い立ちからサイバーエージェントが上場を果たすまでの道程やそれぞれの段階での心境が内容の中心を占めています。
会社の同期に薦められたのがきっかけで読んでみたのですが、印象に残る点が結構あったので、そこを中心に感想を書いていきます。
ハードワーク
まず印象に残っているのが、藤田さん及び創業メンバーのハードワークです。本書を読んでいると、一日二日は当たり前で、週単位で会社に泊まり込みで働いていたという記述が多々見受けられました。
当然好きでやっていることだからというのはあるのでしょうが、長時間活動し続けられるということが普通ではないように感じます。好きなこととはいえ、ここまで続けられるのは難しい。自分は読書を寝食以外の時間やり続けようとしても、途中で飽きて別のことをやりたくなってしまう自信があります。
ハードワークができない自分にはただただ凄いとしか言いようがありません。
自分の価値観を信じる
本書を読んで最も印象に残っているのは、あの藤田さんでも追い込まれ過ぎると冷静でいられなくなってしまうということです。
なぜ、あの藤田さんなのかというと、藤田さんは麻雀の腕前も相当のもので伝説の雀鬼こと桜井章一さんと共著を出版されるほどの方だからです。
麻雀をしたことのある方ならわかると思いますが、麻雀で常に勝ち続けることは難しく、我慢が必要な時間も必ず生じるゲームです。
当然藤田さんもわかっているでしょうが、それでも冷静でいられなくなってしまい様々な手を打とうともがく姿を読むと相当なプレッシャーや焦りがあったのだろうと推察されます。
また藤田さんはこの時の経験から信念を曲げないことを再誓するのですが、山口さんの美意識に関する本を読んでいた私としては、やはり経営において自分なりの価値観や信念は重要なのだということを再認識することができました。
おわりに
今回は強く印象に残った点についてのみ取り上げてみましたが、起業し大きな企業にするプロセスの大変さが良くわかる本でした。
ベンチャー企業の経営者の自叙伝を読むと、ハードワーク率が総じて高い印象があります。
一個人としては逆に「毎日8時間睡眠だったけれども東証1部上場できた」とか「1日4時間働いて年商1兆円」みたいな起業家が出てきたら面白いと思いますし、その人の本を読んでみたいなぁと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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